翌朝は日曜日。
駅の反対側に「ルーベンス通り」があることを知ったので出かけてみました。
人の通りもまばらでした。広い線路をまたぐ長い鉄橋を超えて坂道をゆっくり歩いていくと住宅街に入りました。寒いこの時期に住宅の玄関先に青色、黄色のクロッカスやムスカリの花が鮮やかに咲いていたのが今でも目に移ります。
とうとう「ルーベンス通り」を見つけることが出来ました。
その一角、嗅覚に導かれたようです・・・教会がありました。
広い土地のくぼみに存在して小道を下らなければなりません、表札もないのですが、前に人が一人入っていくのが見えましたので、私も勇気をだして玄関のドアを押してみました。
すると中には数名の人がいらして、「お茶をどうぞ」と声をかけられました。11時から礼拝があるとのことです。私たちと同じ改革派、プレスビテリアンの教会(長老派)ということも分かりました。広く明るい礼拝堂を見せていただきました。オルガンが二台ありました。
皆さん、快く私を招き入れご挨拶をして下さいましたが、ケルンに帰る時間のことを考えて、後ろ髪をひかれる思いでお別れをしました。
ご老人が多いのはどこも一緒でしたが、広い子供部屋、お庭があるところを見るときっと幼稚園を兼ねているのでしょう。
ジーゲン市はヨーロッパの現代芸術家を対象に、5年に一度“ルーベンス賞”を設けているらしいです。バロックの巨匠の生誕の地を誇る市は、遅ればせながら価値ある街の宣伝に本腰を上げていることが見えてきました。現在でいえばルーベンスはドイツ人ではなくベルギー人ですから遠慮の気持ちもあることでしょう。