1609年に結婚したルーベンス。
実はこの年、聖女ワルブルガ教区教会の主祭壇画の依頼をも受けていたのです。
その絵が現在飾られているのは、有名なアニメ『フランダーズの犬』に出てきたアントウェルペン(アントワープ)の聖母大聖堂です。
最終話で、主人公ネロが、念願のルーベンスの絵を見ながら息を引き取るシーンには、多くの人が涙したことでしょう。
天使たちに導かれ、愛犬パトラッシュととともに天に昇るシーンは、この大聖堂にあるルーベンスの『マリア被昇天』とも通じるところがあるように感じました。
ここで、その大聖堂にあるルーベンスの作品を紹介しましょう。
<聖母大聖堂>
聖母大聖堂にはルーベンスの祭壇画が4枚あります。
主祭壇に掲げられている『マリア被昇天』、『キリストの十字架昇架』、『キリストの十字架降架』、『キリストの復活』の4枚です。
現在、アントワープ国立美術館が長期にわたる大改修の為作品の多くが様々なところに移動しているようで、こちらにも沢山の絵画が移送展示されています。ゴッシック様式の教会は頑丈な柱がありますから、そこに掲げられ展示されています。
国立美術館は2020年にオープンとのことですが、現在教会はさながら美術館の様を呈しています。
ルーベンスの4枚の祭壇画はこの教会の至宝として祭壇の左右に堂々と飾られて、多くの人々に鑑賞されております。
一つ一つの作品については、この後紹介しますね。